じねんのことはり

愛のおかゆカツ丼

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 のどに違和感を感じ始めて2日目、相変わらず咳がとまらない。一人でする仕事なので人様に迷惑をかけることもなく、そんなわけで昼間は気にならないが夜、眠れないのが辛い。そんな状態で数夜を過ごしたらさすがにモーローとしてきた。

 子供も休みだし、と朝寝坊。それも8時半が限度…ムスメの朝食を用意したらまた、寝る。寝ると咳くので起きて仕方なく仕事をする。何故か手が震え、モーローとしてくるのでまた寝る。寝ると咳くので……

 と、この繰り返し。
 本当に不思議なんだけど、別にアブナイ薬を飲んでいるわけじゃないんだけど…なんで手が震える??(ちょっとコワイ)

 あああそんなことをやっていたらもうお昼じゃん…解凍しちゃったカツがあるからあれを何とかしなくちゃ…だるい。 
 布団の中から、ベッドでゴロゴロしながら本を読んでいるムスメに
 「たまねぎ切ってくれないかな〜〜」と聞いてみる。
 「うん、いいよぉ」……えっ!!??いま いいよっ、て言った???

 ちょっと解説すると、今まで我が家のムスメは家事にはいっさい興味を示したことがなかった。まありんごの皮剥きは覚えたがってできるようになったが、一度覚えるとあとは面倒くさいらしく「私がやりたい〜」とは言わない…。
 いつだったか、覚えたがって教えた目玉焼きも、然り。
 「やったじゃん、できるよ作ってみてよ」と言っても
 「えーもうわすれちゃったぁ、おかあちゃん作って」という感じ。

 しかし、もうじき5年生だし。背丈もスクスクと伸びちゃって、もうどこでも手が届くんだし。家庭科始まって恥かくよ、おまえ。

 …と思っていたところなので耳を疑った。しかし、チャーンス。これを逃してなるものか。
 「ほんとう〜?お昼カツ丼しよう(残り物のカツで)と思ってたんだけど、作ってくれる〜?」
 「わーい、カツ丼(ムスメ大好物)!作ってみたーい」よしよしよしよし。
 「じゃ、たまねぎ切れたらまた教えてあげる。」ムスメ、モチロンたまねぎカットは初体験。
 「皮ってどこまで剥くのー?」なんだか昔話のサルみたいなこと言ってるな。
 「白くなるとこまで。」
 「頭ってどっちー?」
 「とんがってるほう。」
 「おしりってどっちー?」
 「根っこがあるほう。」てな感じで、スローなカツ丼作りが始まった。

 あ、いけない。ご飯炊かなくちゃ、ないんだった…。
 「ご飯も炊いてくれる?三合」
 「うん、この前やったとき、うまくできたもんね!」(炊飯器が作ってくれるからな、ご飯は…それに無洗米だから水入れただけだろ)という心の声は置いておいて、
 「そうそう〜あのご飯おいしかったな〜〜」オトナは裏表があるのだよ。ホンネと建前とも言うね。
 「どうやるんだっけ〜?」…………数日前だよ、教えたの…。気を取り直し
 「入れたお米の合数と一緒の目盛りの水入れるんだよ。白米って書いてある目盛りだからね」
 「わかったー」最初の炊飯はお米をとがせたかったけど、20キロで買っちゃった無洗米があるし、致し方ない。

 「タレッてどうやってつくるのー?」
 「醤油とみりんと…あれ?どのくらいって…(どう言えばいいんだ??)」
 大匙1とか言われてもぜんぜんわからんぞ。
 うーん、仕方ないアレでいくか、あれ。割合。
 「しょうゆが1、みりんが1、水をてきとう」
 「えーーわかんないよー」
 「軽量カップあるから使って」母はあえて、布団から出ないのだ。
 「なんかすごい量だよー」…そう…?
 「たまねぎ大きいの1個入ってるし、どうせ煮るんだからいいよ。やってみ」

 たまねぎのカット、とんかつをレンジであたため、まではなんとかやっていたが、たまねぎを炒める段になり
 「これで透明?」「こんなかんじ?」と寝ている私のところへ鍋を持ってくる。おっかないな、おい。
 「煮ちゃうんだからいいんだよ、そんなに炒めなくても(…でも厚いな…たまねぎが…)。」

 そしてたまねぎを煮ているムスメが、
 「なんかすごく真っ黒だし、たぷたぷだよー、これ少なくなるのかなあ」ここで耐えられなくなって母、台所に登場。
 「うわっ!なんでこんなに真っ黒なんだ?」
 「おかあちゃんしょうゆ1目盛りって言ったからちゃんとやったよ」確かに言ったな…1:1:てきとう、って…。計量カップ使えっ、て…。軽量カップをしげしげ見る。……そうか1目盛りって50ccもあったのか…しょうゆ50cc…。そりゃ血圧上がるって!て言うより食べられないって!
 「もったいないけど、このつゆ少し払おうね。」うーん、いくら捨ててもいくら薄めてもしょっぱいぞ。そうかスプーンで量ればよかったんだ…。さすが醤油50cc。本当に1目盛りか?そういえば「わー、しょうゆのびんがからっぽだー」とか喜んでいたな……。
 
 台所に出たらおしまいだ。私の性分で、「黙って見守れ」ないのである。だから必死で布団にいたのに……
 「卵を割って」「溶いておいて」「カツを切って」
 「なんだかさー、結局手伝ってもらっちゃってるね」でも全部口で言っただけだよ。ただね、自分で考えながらやってもらいたかったのだよ。おかあちゃんは気が短いから、横にいる手と口といろいろ出ちゃうんだよ。

 「わーいできたあー、ちょっと焦げてるけど。」ホッ。早く横になりたい。あ、しまったご飯のことを忘れてた。
 「ご飯、ひっくり返さなきゃね。」
 「やるやるー!……あれ?おかあちゃん、まだみたいだよ?」なに?まだ?そんなはずは……まさか。
 「……おまえ…目盛りちゃんと三合にした?」
 「うん、白米のとこまで入れたよ」白米のとこ…って…白米と書いてある字の下ってことか!!!まさか……。
 三合の米に対して五号オーバーの水かげん…。
 このあいだはちゃんと3のとこまで入れてたじゃん…。
 お米ならもう炊ける、っていばってたじゃん…。

 途中省略。

 「さあ、食べよう。調子悪い時はおかゆが一番!」
 「うん、ご飯はいつもとちがうけど、カツどんもちょっとしょっぱいけど、ちょっと卵も焦げちゃったけど、おいしいね。」
 おかゆと言うよりも、味のないとろけた白玉団子というか…。確かどこかで…そうそう障子のりの元…いやいや、おいしいよ。作ってくれてありがとう。
 二人で、きれいに残さずいただきました。
 ご馳走様でした。
 おかゆは、まだまだ大量に炊飯器に入ってますが。
| 日々の覚え書き | 2006.03.11 Saturday |
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