じねんのことはり

現場を歩き、現場から学べ

アズサ(ヨグソミネバリ)

ミズメ(別名:ヨグソミネバリ・アズサ)カバノキ科
葉の付け根(葉柄)をぐりぐり揉んで鼻の穴に入れて嗅ぐと、
サリチル酸メチル(サロメチール)の匂いがする(馬場氏談)

 数日前、烏川渓谷緑地のHPを久しぶりに見ていたら、馬場多久男氏の「葉でわかる樹木・講義と実践編」が森林エリアで行われるというお知らせが。
 ええっ次の日曜!もしかして私ヒマ?と言うかこの講義の締め切り間に合う?…電話してみたらギリギリセーフ。
 ということで結果、急ぎの予定がなかった日曜、金管バンドフェスティバルなるものが近い子どもは実家へ巨大なチューバを抱えて練習に、私は山へ。
 こんなばかでかい金管楽器を、戸の隙間から外の見える我が家で吹かれた日には…。
 …ということをイイワケにして実家に楽器とコドモを置いてきた身軽な私、鼻歌まじりにきれいに舗装された山道を車で上ってゆく。

 あれは5、6年ほど前のこと。
 造園会社の(当時私はそこで事務をやっていた)技師会の集まりで行われた「冬芽でわかる落葉樹・講義と実践」のときに初めてお会いした馬場先生。
 その時に購入した検索教科書「冬芽でわかる落葉樹」「葉でわかる樹木」の二冊は、私の本棚の一番良い場所にあれからずっと並んでいる。
 葉の検索も著者じきじきにご指導いただければ(しかも無料である)パーフェクト!(?)
 そんなお久しぶりにお会いした馬場先生は、私の記憶のお姿とまったく、寸分無くお変わりなくてビックリした。
 やはり山を歩く(それもハンパなく)人はいつまでもお若い。きっと私の100倍くらい、健脚で健康でいらっしゃるのだろう。
 前回と同じく先生のマニュアルを片手に、参加者の最後尾から(歩きやすいから)いろいろな樹を観察して歩く私。
 山の木の判別は難しくて、同じ木でも葉の大きさや色も木の若さ、季節で色々だし、本当にわからない。
 そんな私はこの検索図鑑でバッチリ、とはいかないが、葉など植物の基本的な部位の名称をきちんと頭にいれておきさえすれば、かなりいいところまではたどり着ける。
 あとは、ひたすら山を歩いて色々「視る」ことだろうか。
 木は自分の好きな所に生えるから、周りの環境の観察も大事だ。
 山の木や草を見て歩くのは面白い。名前がわかればもっと面白い。
 生態がわかればもっともっと面白い。「こんなところにはこんな木があるんでは」と検討をつけられるかもしれない。

 お別れ間際に、少しお話をさせていただいた。ここぞとばかりに伺うのは、山の管理の話だ。
 信州の山をご自身の足でくまなく歩き回り、様々な現場に立って来たであろう先生の
「現場(山)を歩いたことがない、現場を知らない人間に山の、木の管理(計画)ができますか。」と言う言葉が印象に残った。
 庭も、然り。
 庭に植えてある木の名前が言えるだろうか。その木が、草が山ではどんなところに生えているのか…どれだけの持ち主が知っているのだろうか。
 木だけを見てもわからない。
 葉を見て、木を見て、下を見て、上を見て、周りを見て、森を見て、山を見る。そして川を見る。総てのものを観察して、考える。なぜだろう、と。
 もしも知らなかったら、せめて名前だけでも図鑑でもインターネットでも調べてみたらいいと思う。
 相当情報が氾濫しているけど(笑)。
 知識を得るのは簡単だけれど、正しい知識を得るのは一苦労の世の中だ。
 やっぱり一番信用できるのは自分の目、自分の耳、自分の感覚かなあ。
 とか言いながらも色々な「見識」に心惑わされ、何が「真実」でどれが「真理」なのか毎度毎度、混乱する未熟な私。
 …だから日々考えがコロコロと変わっていくんだろうな、まぁ、いいか。
 
 ・烏川渓谷緑地HP(旬情報)

| じねんのことはり | 2006.06.11 Sunday |
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